座る人に寄り添う伝統のカタチ。無垢材のウィンザーチェアを暮らしに
道具や家具など、私たちが普段使うものには時代を越えて愛される形があります。飽きのこないデザインの良さはもとより、そこには使う人に寄り添う形があるのではないでしょうか。
ウィンザーチェアは、17世紀後半にイギリスの地方で誕生した民芸椅子。イギリスからアメリカに渡り、多様な形が生まれました。明確な定義は諸説ありますが、ハの字に開いた脚と、背もたれの背棒が木座面に取り付けられているのが特徴です。
縦に美しく並んだ背棒は、張りぐるみの椅子やソファに比べて圧迫感がなく見た目にも軽やかです。クラシカルな佇まいで、どこか懐かしさも感じられます。
お尻や足にしっくりと添うように、緩やかに削り出された座板。背中がぴったりと収まるように捻りを効かせたフレーム。身体を預けた時のフィット感はもちろん、腰掛けた時の後ろ姿も美しい。
今回は国内メーカーが作る3点をピックアップ。コムバック(背が櫛型)やフープバック(背が輪型)など、伝統的な型を現代の住空間にも馴染む形にデザインされています。宮崎椅子製作所の「bo chair」と秋田木工の「No.52」は、パーツの一部を別の樹種とコンビにすることも可能です。
シンプルだからこそ、見た目の美しさと造りの素晴らしさの両方が見えてくる。木目の表情や選ぶ樹種による印象の違い、年を重ねるごとに趣の増す風合いの変化など。木の魅力を存分に楽しめるウィンザーチェアを、暮らしに迎えてみませんか。
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